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精神科って何をしてくれる医師?

精神科医って何をしてくれる医師?

経験者ミーティング 2008.12.07
講師:吾妻 壮先生


乳がんになり化学治療やホルモン治療をしたり、他の病気になったり、子育てや仕事のストレスなどで落ち込んだりイライラすることはありませんか。精神科と聞けば狂人を診察するところと思っていませんか。12月7日のミーティングでは、敷居が高いと思われがちな精神科について、精神科医の吾妻壮医師にお話をして頂きました。

内容


 日本語で精神科とよく似ているようで相違する科目は、心療内科、神経内科、脳外科、診療心理士などがあげられます。これらの違いは英語で書いたほうがよくわかることがあります。

  • 精神科
    • psychiatry (精神科医はpsychiatrist)
  • 心療内科
    • psychosomatic medicine (内科的な要素が強く、日本では、精神科医がしていることも 内科医が手を広げてしていることもある。これはとても小さな部門で、このような表記はアメリカでは少ない。)
  • 神経内科
    • neurology  (脳神経系を外科無しで診る。例えば、手の痺れや他の病気からくる神経系の症状など)
  • 脳外科
    • neurosurgery  (脳とつながる神経を外科的に手術で治療する。)
  • 臨床心理士
    • psychologist, clinical psychologist (心理学が専門、医師ではない。)

精神科医(psychiatrist)と心理学者、臨床心理士(psychologist)

 精神科医について説明すると、精神科医は字のごとく医学部やメディカルスクールで医師の資格を持ち、トレーニングを受けています。診療内容では、薬を処方して治療をすることができる。
 サイコロジストは、心の変調全般を扱います。心の変調とは心理的からくるものや身体的からくるもの、その他のアルコールやドラッグの摂取によるものがあります。例えば、“落ち込んでいる”といっても喪失体験などの心理的な要因からくることも、脳梗塞や心臓疾患、パーキンソン病など身体的要因からの場合があります。アメリカでサイコロジストとよく似た職業はsocial worker(ソーシャルワーカー 社会福祉士)があります。
 Psychiatristとpsychologist共に、心理療法をします。心理療法は英語でpsychotherapy(サイコセラピーといい、カタカナのカウンセリングということは相談を意味するので使いません)。

それぞれでの治療の流れ

 もし、滅入る・億劫などネガティブな気持ちになった時、どこへ行きますか。これには、いろいろあります。

① 他の疾患の為に常時、薬を飲んでいる、持病があるなど、体の疾患がある人は まず、かかりつけの医師へ行くことをお勧めします。その気持ちが、病気のためや薬の副作用からきていることがあるからです。そこで、精神状態がある程度以上であると精神科を紹介されるでしょう。

② 精神科で診断してもらう場合 
A. セラピー
B. 薬を処方のみ、セラピーはサイロジストを紹介。
C. セラピー&薬
医師は、症状に合わせて薬の種類を調合、服用の期間を決めます。そして副作用の症状をモニターします。

③ 薬を飲みたくない、または、症状が緊急でないと自分で判断した場合は、サイコロジストへ行くことも出来ます。薬無しでセラピーだけで十分な事もあります。しかし、症状が重く サイコロジストがセラピーだけでなく、薬が必要と判断した場合はPsychiatrist(精神科医)へ紹介してくれます。

サイコセラピーについて

 サイコセラピーの種類は、大きく分けて精神分析療法と認知行動療法の2種類があります。
精神分析療法は、本人が気付いていないことを理解し治療をします、(例、尊敬している人のはずなのに自分では気付いていないその人に対しての憤りからくる感情など。いつも親密な関係が築けないなど。)
認知行動療法は、パニック症候群、閉所恐怖症などマニュアルにそって解決する。

精神科へ受診について

 症状は軽いもの(ブルーな気持ち、眠れない、不安な気持ち)から、重い症状まであります。
重い症状とは、人生に悲観をする時、精神的に何かが変わった(自分を責める)、妄想がある、意識レベルの変化(誰かの声が聞こえるなど)、機能レベルの変化(今までできたことがなぜかできない、仕事に行きたくない、仕事に行くことができない)などがあげられます。診察時にrisk, benefit, alternative(副作用、効用、他の方法があるか)をよく理解することが大切です。

薬全般には必ず副作用はあります。しかし、その副作用が危険だというわけではありません。それをうまく調合するのが医師の仕事です。

患者として大切なのは、診察時に“自分が感じていることを理解されているという感覚をもてること”が大切です。