Updated 2008-08-25
Making Meals Matter by Susan Meyers
HEAL FALL 2007
何をどのように食べるかそして、どれくらいエクササイズを行うかが、がんリスクに影響する
がん予防に関する長い論争の結果、何を食べるかが重要であるということが明らかになりました。これは最近の「American Cancer Guideline (米国癌指針)における、がん予防への栄養と身体活動」からのレポートです。
タバコの摂取以外では、多くのアメリカ人にとって減量、食事の選択、身体の活動レベルが、がんリスクの自己修正可能な要因であると、がん研究、予防学、疫学、公共健康政策の専門委員会が制作したガイドラインが明らかにしました。ガイドラインは、12月号のCA: 臨床医のためのがんジャーナルに掲載されています。
健康的な食生活の選択は、がんの予防にとって重要である栄養素を補うだけでなく、個人の適切な体重の維持にも役立ちます。毎年50万人以上のアメリカ人が、がんが原因で死亡しており、調査によると、その原因の3分の1は、太りすぎや肥満を含む食生活と、身体活動が関連していると示唆しています。残り3分の1は、タバコよるもの。他3分の1は環境要因や、その他遺伝子変異が組み合わさったものによるものだといいます。
リスク要因のトップに上昇してきているのは、太りすぎや肥満であると、カリフォルニア・オークランドのカイザー・パーマネンスの主任研究者で病因と予防学の研究者、またガイドラインの著者でもある、ローレンス・クシ氏は述べています。
現在およそ人口の3分の2のアメリカ人が太りすぎか肥満で、この状況は、明らかに閉経後の女性の乳がんや、結腸、子宮内膜症、食道、腎臓がんなどを含む、様々な病気発症の悪要因になっています。調査では、肥満が脾臓、胆嚢、甲状腺、卵巣、頸部のがんのリスクを高める事も明らかになっています。
ガイドライン(American Cancer Guideline)は、フルーツ、野菜、全粒穀物を豊富に摂取し、加工肉と赤身の肉を控えるよう強調しながら、5年ごとに更新してきました。クシ氏は「前回のガイドラインでは、赤身の肉と加工肉ががんのリスクを高めるという証拠が高まっていたため、私たちは、プラント・ベース・ダイエットをいうものを提唱しました。それは、食事においてフルーツや野菜を増やし、動物性の食べ物を主に副菜にすべきだというものです。」
クシ氏は、ビタミンやミネラルサプリメントに頼るよりは、野菜やフルーツをとることによって栄養とアンチオキシダント(抗酸化)のメリットを得た方がよいとアドバイスしています。ガイドラインによると、いくつかの研究において、孤立した特定の栄養素をサプリメントによって高用量摂取することは、ガンリスクを減少させる効果がなく、いくつかのケースにおいて、健康を害する可能性さえあるということが分かっています。「サプリメントを全て控えることはお勧めしませんが、サプリメントの大量の摂取には効能があるとはいえません。」続けて「マルチビタミンやカルシウムなどは、効能があるらしいという結果が出ています。」とクシ氏は続ける。
食生活においてその他推奨されるものは、少なめの量を食べること、高カロリーや高脂肪の食事を減らすこと、フレンチフライ、チーズバーガー、ピザやドーナツなどの高カロリー食品の代わりに、フルーツや野菜を代わりに摂取することです。
「私たちの国で食べられている多くの食品は、カロリーのみで栄養価が高くなく、何も栄養の付加価値が加えられていません。」と、このガイドラインの著者でアメリカンガンソサエティーの栄養疫学者であるマルジ・マックローグ氏は述べています。マックローグ氏は、「その他の問題は、この国で最も一般的に食べられている野菜はがん予防の特性に優れていないポテトとレタスであることです。」と述べています。
さらなる研究の結果では、がんと戦う効能があるのは、深緑色とオレンジ色のアブラナ科の野菜、キャベツ、カリフラワー、芽キャベツなどや、えんどう豆などの大豆食品、タマネギ、ニンニクなどのユリ科野菜とトマト類であることが分かりました。
ガイドラインによると食事をすることによって最大の恩恵を得るには少なくとも野菜とフルーツを一日に5サービング摂取するよう勧めています。より健康状態を良くするためには、それ以上の量を摂取することが推奨されています。
「もしあなたががんのリスクを減らす特効薬を探しているのであれば、そのようなものはありません。」とクシ氏は言います。「それ(ガンリスクを減らすこと)は、総合的な食生活パターンに由来するのです。食生活において、多くの植物性食品をとっているかどうか、自分自身に問いかけてみてください。その(植物性食品)方向へ向かっていくことが、最もインパクトのあることです」と続ける。
ライフスタイルの多様化の要因に合わせて、新しいガイドラインは、以下の食品成分について関心事項を示しています。
アルコール:
アルコールの摂取量は、男性は一日2杯以下、女性は1杯以下に抑えるべきです、しかし、一週間に数杯であっても、習慣的にアルコールを摂取すると、女性の乳がんのリスクが上がることに結びつきます。このリスクは、葉酸を十分に摂らない女性に顕著に見られます(それについては葉酸のカテゴリーを参照)。アルコールは口、咽頭、喉頭、食道、腎臓、結腸がんのリスクを高めます。しかし適度のアルコールの摂取は、心臓病のリスクを減少させるという結果がでています。クシ氏は、「がんの視点から言うと、アルコールは摂取しないのがベストです。」と述べています。
アンチオキシダント(抗酸化物質):
他の防御システムと並び、フリーラジカル(活性酸素)によって引き起こされた組織のダメージには、アンチオキシダントと呼ばれる栄養素が役立ちます。細胞の不安定な分子であるフリーラジカルは、通常の代謝や、環境要因によって体に表われます。活性酸素によるダメージはがんリスクのリスクを上げることと関連しているため、アンチオキシダント栄養素 (ビタミンC、ビタミンE、カロチノイド、植物化学物質と、植物をベースにした化学物質)は、体をがんから守る栄養素であると考えられています。アンチオキシダント食品と考えられているのは、オレンジ色や赤色のフルーツ、野菜と緑の葉野菜、豆類、穀類とある種の肉と鳥肉と魚です。
アルパルテーム(人工甘味料):
現在の研究では、低カロリー人工甘味料であるアスパルテームに、がんリスクを高める関連性は発見されていません。
ベータカロチン:
ベータカロチンは、ニンジン、サツマイモ、カンタロープ・メロン、ほうれん草などに見られるアンチオキシダントと先駆ビタミンAのことです。ベータカロチンを含むフルーツや野菜はがんリスクを減少させるのに有効らしいという一方、研究では、ベータカロチンのサプリメントを高用量摂取することは、ガンリスクを高める危険性があるらしいので避けた方がよいということが明らかになっています。
カルシウム:
多量のカルシウム摂取やサプリメントは、結腸のポリープ再発と、がんのリスクを減少させる一方、前立腺ガンのリスクを高めます。そのため、ガイドラインでは、男性も女性も、推奨された量を摂り、必要以上のカルシウムは避けるよう勧めています。低脂肪か無脂肪の乳製品を摂り、飽和脂肪酸の摂取を控えた方がよいでしょう。
コ−ヒ−:
カフェインは、女性に乳腺線維嚢胞症によるしこり(良性乳房疾患)をつくる可能性を高めるとされていますが、乳ガンやその他のガンのリスクを高めるような結果は出ていません。
脂 肪 :
飽和脂肪酸などの特定の脂肪は、がんのリスクを高める可能性があります。加えて、高脂肪の食品は高カロリーになりがちで、ガンのリスク要因である肥満になる可能性を高めます。
魚 :
魚はオメガ3脂肪酸を豊富に含みます。動物においての研究では、これらの飽和脂肪酸はがんの形成を抑え、進行の妨げになるというということが分かっていますが、人間にとって有益であるかはまだはっきり分かっていません。
葉 酸 :
葉酸は、野菜、豆類、フルーツ、全粒穀物、朝食シリアルなどの強化食品に含まれるビタミンBのことです。葉酸の欠如は、特にアルコール飲料を飲む人の結腸ガン、乳がんのリスクを高めるらしいといわれています。
ガ−リック:
ガーリックとその他のタマネギ類(アリウム類という)は、健康有益であると認識されてきました。しかし、ガーリックのがん予防については、現在調査を行っている段階です。
リコピン :
リコピンは、赤・オレンジ色のカロチン色素で、トマトやトマト類、また含有量は少ないが、スイカ、ピンクグレープフルーツなどに含まれます。研究では、トマト類の摂取が、がんリスクを減少させるという結果が出ましたが、それがリコピンに起因するかどうかということに関してははっきりした証拠がありません。
肉 :
フルーツや野菜はガンにおいて有益な特性を持つ一方、赤身の肉にはいい結果が出ていません。例えば、赤身の肉に含まれる鉄成分は、結腸において、DNAのダメージが出る活性酸素を引き起こします。肉を加工する成分である硝酸や硝酸と塩は、DNAにダメージを与える化学成分であるニトロソアミンを形成します。肉に含まれる脂肪はがんリスクを高める危険性があります。DNAの変異や、ガンをひきおこす物質は、高温で肉を調理したり、炭でグリルしたりすることにより引き起こされます。
オリーブオイル :
心臓を守るというプラス面がある一方、がんの原因や予防には何の役割も発見されていません。
サッカリン :
ネズミをつかった動物実験では、人工甘味料であるサッカリンを大量に与えると、がんになるという結果がでていますが、人間への関連性や人間への同様の結果は出ていません。サッカリンは現在、ナショナル・毒物学プログラムにおいて、人間における発がん性物質のリストから外されています。
塩 :
現在、料理や風味付けに使う適度の量の塩は、がんのリスクと何の関連も見つかっていません。しかし、諸外国の調査によると、塩による保存食やピクルスを大量に食べた場合、胃、鼻咽頭、咽喉がんになるリスクが高まるという結果が出ています。
セレニウム :
セレニウムとは、体の抗酸化ダメージに対抗するミネラルです。ポテト、卵、全粒小麦パン、マグロ、七面鳥、鶏肉に含まれます。動物における研究では、セレニウムはがんを予防し、人体においての研究では、セレニウムが肺、結腸、前立腺がんのリスクを減少することが分かりました。しかしながら、ミネラルの恩恵が人間にもあるのかどうか、よく管理された状態で調査を行うことが必要とされています。
大豆製品 :
大豆で生成された食品は、肉の代替となるすばらしいたんぱく質となります。大豆は植物化学物質や植物性食品に含まれる化合物を含み、その中のいくつかの物質は弱いエストロゲンのような働きを持ち、ホルモンによってなるがんを守るという結果が動物実験において出ています。しかしながら、データはガンリスクを減少させるという恩恵を裏付けるには弱いものです。マックローグ氏は、大豆の高用量の摂取は、エストロゲン反応性のがんの細胞を成長させる可能性があるため、摂取量は控えめにするよう警告しています。
がん予防要因を最大にするには、鍵となる栄養素は「バラエティー」であるということを覚えておきましょう。マックローグ氏は、「フルーツや野菜などのカラフルな食べ物が、必要とされる栄養を摂取するのに役立ちます」。また、「私たちががんと食生活について学んでいることは、現在進行形です。前述の食品の多くは、恐らく私たちが発見さえしていない成分を含んでいるでしょう。」と述べています。