Updated 2008-08-25
“健康な女性”が毎年検診に行くことは健康上有益です。
特に、医師と患者の関係が良くなります。
Harvard Women’s Health Watch Volume 14 Number 9, May 2007
20世紀の大半、年に一度の“頭から足の先までの健康な成人の健康検査が常でした。病気の早期発見によって、死亡率が下げる方法でした。一般的に血液検査、尿検査と胸部レントゲンと心電図です。しかし、1970年以降 数々の医療グループが検診を再評価を始めました。その目的は、総合的健康管理をする機関が効率を上げ経費削減するためです。
それ以来、いくつかの権力機関は、健康な成人には広範囲な身体検査は必要ないと結論をだしました。その専門家の見解は、U.S. Preventive Service Task Force (USPSTF) を例とすると医学的根拠とガイドラインを再評価するものでした。 USPSTFと他のグループは、健康診断が病気の発見と予防に期待するほどの成果をあげるかどうか十分な根拠がないと言います。そのかわりにこれらの専門家は、医師に通常の治療中に年齢、性別、家系や他の危険因子に応じて患者に合ったそれほど広範囲に及ばない検査を勧めます。また、検査は、予防すると証明されている場合のみです。女性においては、これらはマンマグラム、血圧、体重、コレステロール値、そして子宮頸がん検診と結腸がんのスクリーニングの検査です。さまざまな理由での受診時に医師は、患者にスクリーニング検査を留意し、生活習慣と予防についてカウンセリングをすることができます。
しかし、毎年の広範囲に及ぶ健康診断をなくし予防焦点をおいた取り組みの努力は、、医師と患者(最も影響を受ける人たち)からの反対がありました。
ガイドラインと診療業務の同期化ができない
USPSTFが最初のガイドラインを出した1989年以降に実施された調査では、患者は従来の健康診断を医師が継続することを望んでいると報告しました。2002年に発行されたDenver Veterans Affairs Medical Centerの研究員の調査報告書は、デンバー、ボストン、サンディエゴ在住の無作為に選んだ成人の検診についての動向を調査しました。ほぼ三分の二は、毎年の検診は必要ですべきとし、当局の発表では必要とされていない血液検査、心臓、肺、そして、腹部の検査をして欲しいと希望していることが分かりました。
後に、同じ年のプライマリー・ドクターに調査した結果、デンバーの研究員の発見は、65%の医師は、毎年の検診は必要で88%の医師は、検診を行っているということでした。その検診は、推奨されていない検査も含んでいました。どうして、公式のガイドラインと実際の現場は違うのでしょうか。2005年6月27日付けのArchives of Internal Medicineでの調査に付随する論説で、医師と患者は、毎年の検診をお互いの関係を強くするので価値があると評価し、数字では表せない効果があるとしています。
研究員たちは、目に見えないことを特定しようとしています。例えば、最近の発表では、毎年の検診は患者の健康に対する不安を和らげると報告しました。Johns Hopkins School of Medicineが、Agency for Healthcare Research and Quality(AHRQ) のためにした研究では、毎年の検診(研究の中では、”定期的健康の評価“とされています。)は、患者がスクリーニングを勧められる機会を増やすと報告しました。(2007年2月20日発行Annals of Internal Medicine)研究員たちは、それらの結果によると定期検診を継続することには十分な根拠があるとしました。在シアトルの保険グループプランに加入している64,288人の成人を対象とした調査でも同様の結果が報告されました。
個人にあわせた健康管理
よって 毎年の検診(よく”健康時の診察”や”健康維持の診察“と呼ばれます。)は、無くなりません。むしろそれは進行中といえます。予防の価値が実証されていない処置や検診をやめてしまうことや、個々の女性の危険因子にあわせたケアをあつらえることには何らかの報告が必要です。例えば、全てではなく数名の女性は、甲状腺の検査が必要です。更に、どんな検査でも(不必要であったという結果の検査も含めて)偽陽性とでることがあり、そのため検査の追加や身体に害になることもあります。
しかしながら、公に推奨されているのはガイドラインであり、厳しい規定ではありません。ガイドラインは、医師の経験や洞察力を切り札とするのでも患者の個人的な希望を脚下するのでもありません。もし、推奨されていない検査を含む検診に慣れているならば、今までより少ない検査の検診を受けるとこれでいいのかと思うでしょう。医師とオープンに特定の検査の科学的証拠や反対理由について話し合うことは、あなたの不安を和らげるでしょう。
もし、医師の診断を定期的に受けないのなら、年齢相応の健康状態応じた検査と予防接種を受けましょう。健康な女性のスクリーニングのチェックリスト、検査、予防接種は、AHRQのウェブサイトにあります。www.ahrq.gov/ppip/healthywom.htmまたは、電話800-358-9295にて。
医師のお話 定期的健康診断 Celeste Robb-Nicholson, M.D.
私の患者の大半は、定期的に検診を受けに来ます。年齢や健康状態によってですが、12~18ヶ月に一度の頻度です。私は、このような定期健診はいくつかの理由により大切だと思います。
健康な女性は、定期的に健康についての指数---体重、身長、血圧、そして予防的な検査、(乳がん、子宮頸がん、予防接種、そして50歳からは糞便潜血検査) が必要です。また、さまざまな状態の危険因子の査定とそれらの危険因子について説明することも大切です。家系、生活習慣、そして他の危険因子の統計データがあります。危険因子があるか、どのように危険因子に変化があったかを知ることは、私からの質問や検診と検査を適切にし、個々に対する提案を調整するのに役立ちます。
定期的に患者を診ることは、彼女の健康面での新しい心配(そのうちの多くは、ニュースや消費者向けの広告が引き起こしたものですが)について話す機会となります。日々の溢れんばかりのメディアやインターネットからの情報や間違った情報は、患者が新しい知識を得ること、または不必要な心配や不安を与えることがあります。私は質問することによって、女性がどのくらい自分の健康について知っているかということや、何を心配しているかが分かります。そのことによって、私は患者の心配を認識、または、和らげるのを助け、一緒に問題解決に取り組むことができます。
“健康な女性”の診察は、また、私の患者には何が一番重要か、健康が彼女たちの日々の生活にどのように影響を与えるのか知ることができます。患者の生活の状況(家族、仕事、活動、ストレスや楽しみ)を定期的に見直すことで共同して適切な医療上の判断するのに役立ちます。このことは、いつ薬を服用すればよいか、どのように運動や食生活のプランを組み入れるか、化学治療がどのように彼女の家族と仕事のスケジュールに影響するか話し合うことができます。
女性にとって大切なことは、加齢と共に変わります。健康への目標も変わってきます。例えば、コレステロール値を200以下に抑えることから、孫を抱き上げられるだけの強くありたいとか、道を介助なしで歩きたいと変化します。私が患者とこれらの事について話すとき、彼女に関係ないことに時間を費やすのではなく何が一番大切なのかということを中心に考えます。
患者を健康なときから定期的に診ることで、医師と患者の強い関係が築けます。このことは、深刻な健康の問題が表れたときにすこぶる有益なものとなります。強い関係は、築かれた歴史で信頼の目安となり、患者が病気で恐れている患者を助けることになります。
患者の生活の状況、健康状態、または、健康上の目的が毎年の検診の間で変わったときでも、一度の診察で多くのことが達成できます。わたしは、診察時に特に取り組みたいことがらに関する精神上のチェックリストを使います。リストには質問、検査内容とスクリーニングや特定の病気の検査の検査について話すことや、指示です。同時に患者が自分の症状について述べることと考えを聞くことは私にとって重要です。
以下は診察を有益なものとし、医師との良い関係を築くのに役立つ事項です。
そうすることによって十分話し合う時間がとれる。しばしば、患者は、一番気になることを最後まで言わない傾向があるので、話す時間がなくなる。
もし、薬や治療が合わない時は医師に告げること。そうすることで別の方法が見つけることができるので。
骨盤臓器脱は家系のこともある。
骨盤臓器脱は、女性によくある疾患です。複数の普通分娩により骨盤臓器を支える筋肉や細胞が傷つきこの疾患になると考えられます。最近、姉妹間の調査が行われ、骨盤臓器脱を起こす素因を遺伝的に受け継いでいる女性がいることがわかりました。これによりなぜ、臓器脱が時どき出産経験のない女性に起こるのか、そして出産経験のある女性の大半に起こらないのか解説できるようになりました。
骨盤臓器脱には、子宮、膀胱、尿道、または直腸が膣の中の弱いところに突出します。圧迫感、痛み、排尿や排便困難、そして、性交を困難にします。合衆国の10%強の女性はある程度の臓器脱があり、年間30万人の女性が手術を受けています。
普通分娩と骨盤臓器脱の家系との関係を研究するために、University of Rochesterの研究員は、101組の閉経後の姉妹を調査しました。(うち一人は、最低一回異常の普通出産を経験し、もう一人は、出産経験無し) 全ての女性は、病歴の質問に答え、臓器脱のレベルを査定する検診を受けました。ステージ0と1は、普通、ステージ2と3と4は骨盤臓器脱とみなされます。もし、臓器脱のレベルが姉妹間で2段階以上違う場合は“不一致”とされ、違いが微小やレベルが同じであれば“一致”とされます。
研究員は、出産経験のある44%の女性と82%の出産の経験の無い女性には骨盤臓器脱がないことを見つけました。臓器脱がある場合には、姉妹間でレベルの一致の場合が多いことを発見しました。つまり、彼女たちの臓器脱の程度は非常に近く、タイプは似たものでした。不一致の姉妹においては、出産経験のある方が88%の割で高いレベルの臓器脱であると発見されました。体重と年齢は、重要な要素ではありませんでした。結果は、2006年12月のObstetrics and Gynecology に載っています。
この研究は、その以前に行われたロサンジェルスにあるUniversity of California の調査(骨盤臓器脱を閉経前に発症した10名の遺伝のパターンの分析)に基いて行われました。研究員は、これらの女性は一般の女性より5倍の確率で臓器脱になりやすく、遺伝的危険因子は母系でも父系でも遺伝します。(International Urogynecology Journal)そのようなハイリスクの家系を特定することは、筋肉と結合組織をつかさどる遺伝子を見つけることと、骨盤臓器脱の発達あるいは、妨げる仕組みを洞察することに導きます。
調査が意味すること
女性の中には、遺伝的に骨盤臓器脱になる傾向の人がいます。Rochesterの研究で、普通分娩が重度の骨盤臓器脱になるリスクを増加すると確認されています。
臓器脱があっても症状が無い、または軽い人には、ケーゲル運動が勧められます。ケーゲル運動は、骨盤底筋を締めたり緩めたりすることで強くします。中には、ぺッサリー(膣の中に挿入し骨盤を支える隔壁のような器具)を使う女性もいます。もし、不快感がとてもひどいなら、手術のみがその状況を緩和できる方法です。