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Oncotype DXという検査による早期乳がんの最適な治療法ガイド

Oncotype DX という検査による早期乳がんの最適な治療法ガイド



 ASCO(アメリカ腫瘍内科学会)の第40回学会にて、Oncotype DXは乳がん再発のリスクを測定するとすでに認められていますが、さらに 化学療法がどの患者に有効か判定することができると発表されました。
 Oncotype DXの結果は、個々それぞれのがんに最も適した治療を選ぶのに役立つでしょう。

 米国内のみにおいて、年間約4万人の女性が乳がんによって亡くなっています。しかし、初期で発見されれば(他の部位に転移していない場合)治癒率は高いのです。早期発見で、化学治療を追加することにより、生存率が顕著に良くなることもありますが、中には必要のない科学治療をすることにより、副作用に苦しみ、効果が無いこともあります。Oncotype DXのような検査をすることにより、化学治療が患者に効果があるか、あるいは、再発しやすいかを判断し、医師はそれぞれの患者にあった治療をすることが出来ます。また、特定の化学療法の薬剤が効かない場合、別の治療を探すということも出来ます。

 Oncotype DXは、バイオプシーや少量の細胞のサンプルを用い、乳がんであるかどうかを判定します。其の検査では、特定の遺伝子の発現や、がん細胞の遺伝子の集合体を統計的に分析し、遺伝子の発現と再発のリスクの関連性を見付だします。
 Oncotype DXは、現在 21の遺伝子を見ることによって リンパに転移のない、エストロゲン受容体陽性の乳がんの遠隔転移のリスクを見極めることが出来ると承認されています。

 イタリアの研究者が、最近さらにOncotype DXの研究をし、早期乳がんの化学治療に対する抗がん反応を予測することが出来ると述べました。治療後に顕微鏡で細胞をみて、がんが全く消滅したということ(完全寛解=かんぜんかんかい)は、Cancer freeで生存率が上昇することと治験によって証明されています。
 治験には、89人の患者が参加し、治療の前にOncotype DX の検査を受けました。
患者は、初めにタキサン(Taxotereまたは、paclitaxel)を処方され、次に手術、そして、CMF、放射線治療、そしてタモキシフェン(エストロゲン受容体陽性の患者のみ)をしました。12パーセントの患者が、完全寛解にいたりました。(がん細胞か消滅) Oncotype DXによって、86の遺伝子の発現が完全寛解と関連すると確認されました。

 これらの遺伝子の発現は、1. エストロゲン受容体グループ、2. 免疫グループ、3.増殖グループ  の3つのグループに分けられます。
エストロゲン受容体陽性グループの遺伝子の発現高いの場合においては完全寛解になる率は顕著に低くなりました。反対に、免疫グループと増殖グループ内の遺伝子の発現が高い場合においては高い確率で、完全寛解になりました。
さらに、遠隔転移を推測する遺伝子と比べてみると、再発の可能性の高い遺伝子を持つ患者が、治療を受けると顕著に高い率で完全寛解になります。

 研究者らは、Oncotype DXは化学治療後の完全寛解を推測することができると、結論を出しました。遠隔転移する可能性の高い患者は、化学治療することにより完全寛解になりやすいという事実は、追加の治療をすることにより生存率がよくなるということの証拠となります。さらなる研究によって、どの患者が、どのような治療によって良い結果がでるか解明されるようになり、腫瘍内科を個々の患者にあった治療ように導くことでしょう。