講演/第4回seminar増田先生


Young Japanese Breast Cancer Network

2010年4月18日(日) BCnetwork 第4回乳がん早期発見啓発セミナー            (於:在New York日本国総領事館 大使公邸)
講演内容

講師:増田慎三先生(国立病院機構大阪医療センター外科・乳腺外科チーフ)

1.png..増田先生.png 講師:増田慎三先生 (国立病院機構大阪医療センター外科・乳腺外科チーフ)

日本における乳がん治療最前線 

大阪医療センターの考え方

  • JCOGメンバー臨床試験や開発治験に積極的
    • CRC: 国立病院機構内でもコアな施設として・・・
  • The best management of any cancer patients is a clinical trial. (NCCNガイドライン)
    • 常に、治験や臨床試験を第1選択として採用する
  • 地域密着型臨床試験の中枢
  • 全国型臨床試験の一員
    • JCOG, CSPOR(NSAS), JBCRG
  • JBCRGからGlobalへ
    • BIG, OOTR, IBCSG

乳癌診療-標準化から個別化へ

検診•診断



乳がん患者

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乳癌の発生部位

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2015年までの日本女性の部位別年齢調整罹患率の予測

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乳がんの疫学

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日本における乳癌年齢分布(2004乳癌登録から)

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大阪医療センター(ONH)における乳癌年齢分布(2003/5-06/10)

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年齢別再発リスクと時期

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乳癌死を減らすには・・・

30-40歳台の閉経前

  • 早期発見
    • マンモグラフィ(MMG)のみは不足
    • 相変わらず「自己発見」が多い
    • マンモグラフィ(MMG):乳腺濃度、FAD, distortion>calc
    • 任意型検診>>対策型検診
    • この年代をいかにコントロールするか

乳癌診療-標準化から個別化へ

手術、放射線治療

↓  ↓

乳がん患者

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手術

  • 基本は腫瘍を取りきること
  • 局所病か全身病かのバランスを個々に考えて対応
  • 乳房温存率(最適割合:70%-75%)
  • RFA(熱凝固)(先進医療)(T<=1cm N0)
  • 腋窩リンパ節はセンチネルリンパ節生検(SNB)が4月から保険収載
    • 術前薬物療法の際にSNBを適応していいか     (特にN+→N0)
    • 微小転移(ITC, 2mm以下)の際に完全郭清するかどうか

放射線治療

  • 乳房温存術の際に・・・
    • 50Gy ± 追加ブースト照射 10Gy
    • 省略できる場合は省略へ
    • 腫瘍床周囲だけを限定==組織内照射
  • 乳房切除術の際に・・・
  • 鎖骨上LN・胸壁照射
    • n>=4は必須
    • n0 high risk, n=1-3の症例では議論あり    (SUPREMO試験)

乳癌診療-標準化から個別化へ

薬物療法



乳がん患者

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薬物療法決定のポイント

  • 化学療法
  • 内分泌療法ーER≧10%→ER≧1%
  • 抗ハーツー(HER2)療法ーハーツーHER2(+)
  • 術前治療

    • 術後に用いる薬物療法を術前に
      • 腫瘍の縮小により、手術をより軽く
      • 薬剤感受性を知り、個別化治療の礎に
      • 早期の治療開始で予後改善
    • 術前化学療法
    • 術前化学療法+ハーセプチン(Herceptin)
    • 術前内分泌療法
    • 術前内分泌療法→化学療法

    大阪医療センター(ONH)におけるまず最初のステップ

    • 非浸潤がん?浸潤がん?
    • 浸潤がんならその性質(subtype)
      • 組織型
      • ER/PgR(HR)
      • ハーツー HER2(IHC/FISH)
      • HG(B&R: tubular formation, nuclear grade, mitosis)
      • Ki-67
      • Ly, v
    • 必要な術後の薬物療法を予測する
      • 進行度(T, N)
      • 年齢
      • 合併症、既往症など

    Subtype分類

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    化学療法のおける最近の流れ

    .

    • 経口抗がん剤
    • CMF→アントラサイクリン系→タキサン系
    • アントラサイクリン系を回避し、タキサン中心の治療へ
    • 新薬では、ゼローダ, TS-1, ジェムザール OK
    • カルボプラチンの医師主導治験が開始
    • メトロノミック治療として経口抗がん剤が再度注目をあびている

    トリプルネガティブ(Triple negative)に対する治療

    • アントラサイクリン系→タキサン系
    • タキサン系→アントラサイクリン系
    • TAC療法
      • 予防的G-CSF製剤の治験実施中
    • Beatrice試験 
      • 標準化学療法にアバスチンの上乗せ効果期待

    ハーツー(HER2)陽性乳癌

    • ハーツー(HER2)陽性==予後不良といわれていたが最近はすごく改善
    • トラスツムマブ(Trastuzumab) (ハーセプチンHerceptin®)
      • 2001 再発乳癌に保険適応
      • 2008術後再発予防の治療に保険適応22.png
      • タキサンやナベルビンとの相性がいい
    • ラパニチブ(Lapatinib )(Tykerb®)
      • 再発乳癌への適応
        • 2008.3 FDA
        • 2009.6 日本

    日本における抗ハーツー(HER2)療法の実際

    • 術後: 化学療法→ハーセプチン1y(3週毎)
      • タキサンとハーセプチンは併用することも
      • 高齢者に化学療法が必要か?(NSAS-BC07)
    • 術前: 厳密には保険適応外
      • 臨床試験でハーセプチン併用の効果を確認
      • 医師主導治験も実施。約半数で癌が完全に消失。
    • 進行再発: 化学療法+ハーセプチン(1週毎)
      • ラパニチブ(Tykerb)+ゼローダ(Xeloda)が使用可能
      • 種々の新規薬剤の治験
    • より高い治療効果を期待しつつも、心機能などにも注目
      • アントラサイクリン系を回避できる症例、その時の治療レジメを検討
      • ホルモンレセプター別のアプローチ

    ホルモン陽性乳癌:内分泌治療と化学療法

    • 閉経前
      • タモキシフェン±LH-RH アナログ(5Y)
    • 閉経後
      • アロマターゼ(Aromatase)阻害剤(アリミデックス・レトロゾール・エキセメスタン)5年
      • タモキシフェンとの個別化
      • 10年へ

    ER陽性・HER2陰性患者に対する 化学療法と内分泌療法の選択基準 (St. Gallen 2009)

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    ホルモン陽性乳癌へのアプローチ

    • 術前内分泌療法により、その効果から個別化できないか
      • 閉経後:アリミデックス、アロマシン、フェマーラ
      • 閉経前:LH-RH アナログ+タモキシフェンもしくはアリミデックス(開発治験)

    Metronomic chemotherapy経口抗がん剤へ再度注目!

    • 日本古来のUFT, UFT-E, フルツロン
    • エンドキサンの飲み薬
    • ゼローダ(Xeloda)(カペシタビンcapecitabine)
    • ゼローダ(Xeloda)+エンドキサン
    • 内分泌療法と併用は?