Updated 2010-03-08
2006年10月22日(日) BCNetwork第1回乳がん早期発見啓蒙セミナー (於 New York Athletic Club)
講演内容
講師:土井卓子先生(湘南記念病院 かまくら乳がん甲状腺センター長('08.8月~))
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癌の語源
欧米Cartinoma=ギリシャ語のKapkivos(蟹)Cancerは巨蟹、蟹座の意味もある
ローマ時代の大医学者ガレノスの乳癌の記載:
”蟹の脚が身体から出るようにcartinomaでは血管が本体から四方八方に出ている”
日本 癌=岩
- 医学書「合類医学入門」(七尾玄長本1666年刊):
- ”すでに潰れて深く陥り、岩となる如きを癌という…癌の多くな乳脇豚跨に生ずる”
癌の語源は洋の東西を問わず乳癌であった
酒井シズ:Mamma, No.6(1989), No.32(1999)を参考に記載
「わたしは乳がんにならない」と思っていませんか?
乳がんの危険因子
〜 リスクファクター 〜
- 11歳以下で初経があった人、閉経が55歳以降の人(月経がある期間が普通の人より長い)
- 未婚の人、既婚でも未産婦の人
- 35歳以上で初産を経験した人
- 標準体重を2割以上超えている肥満の人
- 母親や姉妹などの近親者に乳がんになった人がいる人
- 避妊薬のピルや女性ホルモン、副腎ホルモン剤を常用している人
癌の罹患率、死亡率の将来予測
乳癌の年齢別罹患率
主要国における乳癌の死亡率の動向
世界のマンモグラフィ検診率
乳癌の転移の始まり
浸潤癌と脈管侵襲
乳癌と診断されて
- ショック
- 悲しみ
- 拒否と受け入れ(癌であること・乳房にメスを入れること)
- 不安(手術・疼痛・予後・その他)
- 迷い(病院の選択・術式の選択・ホルモン剤・化学療法剤の選択)
- 金銭的問題
- 家族・仕事・生活・その他
解決に向けて
- 乳癌という疾患の正しい理解(無用・過剰な不安の解消、正しい治療法の選択、納得した治療)
- 細かい日常生活のケアー
- 精神的問題のケアー(不安とおち込み)
告知後の精神的反応
- 定否:私が癌になるはずがない
- あきらめ、受け入れ:時間が必要
- 再発への不安:誰にもある・・・・・
- 荷おろし症候群
- 手術や化学療法など一段落し、落ち着いたとき、全身倦怠感、不眠、動悸感、疲労感に襲われ、日常生活が送れなくなってしまう状態。軽い抗うつ剤など有効
進化する乳癌治療
多様化する治療法の選択
EBM
- Evidence Based Medicine
- エビデンスに基ついた医療が必要
- エビデンスを集積してガイドラインが制定された
- 例:乳房は温存でも全摘でも生命予後は同等。CMF療法は再発が1000人あるとすると760人に減少できる。AC→T療法は1000人の再発を550人に減少できる
乳癌治療はどうとらえるか
全身療法:生命を守るために行う治療
ホルモン療法
化学療法
抗体療法
局所療法:病巣をコントロールするための治療
手術療法
放射線療法
局所療法:手術時代と共に変遷する術式
- 大きく切除すれば生命が助かると思っていた時代:乳房と大,小胸筋,腋下リンパ節すべて切除,鎖骨上寡や内胸リンパ節も切除(定型的乳房切除,拡大乳房切除)
- 筋肉を残しても差がないとわかった時代:乳房と腋下リンパ節切除(非定型的乳房切除)
乳房温存術
扇状切除・円形切除・くりぬき法
センチネール生検(腋下郭清の省略)
低侵襲手術療法
ラジオ波約灼とセンチネール生検など
適応:2cm以下の腫瘍、単発、広範な 乳管内進展が無いなどに限る

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